2025年3月18日、広島女学院大学は2026年4月に学校法人広島女学院から、学校法人YIC学院に設置者変更の認可申請手続きを文部科学省に行うと発表した。

 広島女学院大学は広島県内にある私立大学として戦後初めて認可された、伝統と歴史がある女子大学。JR広島駅からバスで15分の恵まれた立地ながら、共学・キャリア志向の高まりなどにより入学定員充足率が年々減少していた。

 一方のYIC(Your Institute of Community Education)グループは京都府、山口県、福岡県に3つの学校法人、10校の専門学校などを運営している。大学と専門学校の新たな連携モデルの構築に向けた具体的な取り組みを行っており、2024年9月、広島女学院とYICグループは地域貢献と学術・教育交流の促進を目的とした包括協定を締結した。

 広島女学院は、大学の存続に向けてあらゆる検討を行っていく中で、YICグループの実践教育と融合することにより、これまでよりもっと成長できる大学としてさらなる発展の可能性を確信。グループ内の学校法人YIC学院へ設置者変更の認可申請手続きを行う決断に至ったという。なお、学校法人広島女学院として同一敷地内にあるゲーンス幼稚園も同様に管理主体を移管する計画。

 今回の計画に対する文部科学省の認可判断は2025年8月末となる予定で、9月に今後の大学の将来構想を発表する見込み。この計画が認可されれば、学校法人広島女学院は、2026年度からは中学・高校に特化した法人となる。

 広島県内の女子大学は、広島女学院大学と安田女子大学の2大学がある。広島文教大学も女子大学であったが、2019年度より共学化している。安田女子大学は、2025年4月に理工学部と教育学部を新設して、8学部18学科体制、入学定員は1465名と拡大している。

参考:【広島女学院大学】広島女学院大学の管理主体移管計画について(お知らせ)

広島女学院大学

21世紀に貢献する「広い教養と高い人格」を備えた人材を育成

広島女学院大学の前身、広島女学会が誕生したのは1886(明治19)年。創立以来キリスト教を基盤とした人格教育・リベラルアーツ教育・教養教育を行っています。冷静な判断力を備え、社会の中で責任ある行動を毅然として取り、寛容の精神をもって他者を受容し、日本および世界[…]

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