2025年3月21日、青森明の星短期大学は2026年度以降の学生募集を停止することを発表した。これにより、青森キャンパス(青森県青森市)に加えて、2020年度に新設した下北キャンパス(青森県むつ市)も開設から7年で閉鎖となる。
青森明の星短期大学は1963年、カトリック教会の聖母被昇天修道会が母体となって設立され、2023年に創立60年を迎える伝統校。子ども福祉未来学科に保育専攻(入学定員60名)とコミュニティ福祉専攻(入学定員40名)を設置しており、青森キャンパスは青森駅からバスで15分徒歩5分の距離にある。
2020年4月、むつ市内で幼稚園などを設置する学校法人星美学園から用地と施設の提供を受け、むつ市で初の高等教育機関となる下北キャンパスをJR下北駅近くに新設。青森キャンパスの授業を遠隔授業システムによってリアルタイムで受講できる仕組みを整え、対面授業が必要な時は無料送迎バスで青森キャンパスまで2時間で移動できるようにしていた。しかしながら、募集停止により2026年度末で閉鎖となる。
同じく2025年3月21日、青森大学は2026年度以降の社会学部の学生募集を停止すると発表した。青森キャンパス(青森県青森市)は、総合経営学部、社会学部、ソフトウエア情報学部、薬学部の4学部から3学部体制となる。また、2019年度に開設した東京キャンパス(東京都江戸川区)、2022年度に開設したむつキャンパス(青森県むつ市)については、青森キャンパスと遠隔双方向の授業を展開しているが、薬学部を除く2学部体制となる。
募集停止をする社会学部は1981年に開設、2024年度まで6000人を超す卒業生を送り出してきた。今後は総合経営学部に新設する地域マネジメントコース、ソフトウエア情報学部に設けるインターフェイスコースに継承する。21世紀社会に必要な学びを進化させるための前向きな改革と発表している。
青森県むつ市は、2015年10月に国立の弘前大学(弘前市)と私立の青森中央学院大学(青森市)と共同で「むつサテライトキャンパス」を設置し、滞在型学習の場として利用されてきた。高等教育機関については、2020年4月に青森明の星短期大学が「下北キャンパス」開設後、2022年4月に青森大学が「むつキャンパス」を開設し、2025年4月には八戸学院大学が健康医療学部看護学科専用の「むつ下北キャンパス」を開設予定となっている。
むつ市への高等教育機関の参入が増える傾向があったが、今回の募集停止の発表で、青森明の星短期大学の「下北キャンパス」は閉鎖となり、青森大学の「むつキャンパス」は2026年度以降、総合経営学部とソフトウエア情報学部の2学部体制となる。
参考:
【青森大学】新時代に向けた学びの再構築 学部改編 〜2 学部に新コース〜
【青森明の星短期大学】2026年度 (令和8年度)以降の学生募集停止について(PDF)