ポンペウ・ファブラ大学(スペイン)、学習院大学、ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドンの研究グループは、交際相手がいない人は、「子どもが欲しい」という出生願望を下方修正する傾向にあることを明らかにした。

 これまで、結婚や同棲をしていることが出生願望を高めるとされていたが、交際の有無に関しての検討は不十分だった。日本では18〜34歳の未婚者の約7割が交際相手を持たない。研究グループは、交際相手の有無や非交際期間の長さが出生願望に与える影響を日本を対象に検証した。

 検証では東大社研・若年壮年パネル調査(2009~2023年)を使用し、20〜49歳の子どもを持ったことのない男女を対象とした。パートナー状況は「結婚」「同棲」「非同棲の交際相手あり」「交際相手なし」の4分類、出生願望は「(子どもが)欲しい」「わからない」「欲しくない」の3段階で評価。調査年ごとのパートナー状況と出生願望の時間変化を追跡・分析した。

 その結果、交際相手なしの人は他のパートナー状況の人よりも、出生願望が「欲しい」から「わからない」、「欲しくない」へと変化しやすく、特に「欲しい」から「わからない」への変化が強く見られた。この変化は、非交際期間が長くなると強まるわけではなく、非交際状態になってすぐに現れる傾向があった。

 また、調査期間中ずっと非交際だった人のうち、出生願望が「欲しい」と答え続けた割合は女性28%、男性21%だった。一方、「欲しくない」と答え続けた割合は女性10%、男性7%だった。

 今回、出生願望の形成に対する交際の重要性が示され、交際や配偶関係に関わらず出生願望を持つ人が多いことも再確認された。今後は交際の有無も踏まえた未婚者への支援が求められるとしてる。

論文情報:【Social Forces】Exposure to non-partnership and fertility desires among childless population in Japan

学習院大学

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