関西大学図書館では、読書啓発運動の一環として、プロの書店員らが、“本選びに悩む”学生と、選りすぐりの1冊をマッチングする「オーダーメイド選書」の取組みを実施している。期間は4月~6月初旬。
若い世代の読書離れが進む昨今。関西大学では、「人生をより豊かにしてくれる本の魅力をたくさんの学生に知ってもらいたい」との思いから、丸善雄松堂、紀伊國屋書店ら大型書店と連携し、読書啓発運動を展開している。今回は、読書啓発の一環として実施した2019年度の『新入生に贈る100冊』を活用した、本とのマッチング企画。学生が5つの簡単な質問からなる読書カルテを提出すると、プロの書店員やバイヤーなど本のプロフェッショナルから選りすぐりの1冊がメッセージとともに届けられる。
選りすぐりの1冊を受け取った学生は、書籍を紹介してくれた書店員やバイヤーに感想文を提出する。一度きりの形式的な交流に終わらず、お互いの情報交換を通して、「本と人」「人と人」「図書館と学生」という新たな出会いや発見を生むこともねらい。今回、99人の学生が「オーダーメイド選書」を利用。 利用者のひとり、秋冨美乃さん(法学部1年次生)は、『その話は今日はやめておきましょう(井上荒野著)』を紹介され、「きっと自分では手に取ることがなかった一冊。素晴らしい機会に感謝。ぜひまた利用したい」と感想を語った。
このほか、関西大学図書館では『新入生に贈る100冊』を活用し、本についての理解を深めることを目的とした編集者との交流会「本問答」や、映画と原作を二重に楽しむ「映画上映会」などのイベントの開催も予定している。また、読書啓発として電子ブックサービスも導入。『新入生に贈る100冊』の書籍も、そのほとんどを電子ブックとして読むことができる。