株式会社ベネッセコーポレーションは、全国の高校生~社会人3,000名を対象に「第4回 現代人の語彙に関する調査」を実施。調査では、国語辞典に掲載されている「辞書語彙」230語、新聞に掲載される社会生活で必要な基礎知識や時事知識に関する「新聞語彙」220語、計450語の各世代の「熟知度」について調べた。
調査の結果、大学生が親世代(40代~60代)より知っている「新聞語彙」には、「メディアリテラシー:大学生79.7%、親世代31.2%」、「アクティブ・ラーニング:大学生66.0%、親世代36.0%」、「3R(Reduce/Reuse/Recycleの3つの頭文字):大学生57.0%、親世代19.0%」、「LGBT:大学生88.0%、親世代63.0%」、「フードマイレージ:大学生41.5%、親世代18.0%」など、現代やこれからの社会課題に結びつく新しい概念を示す語が並んだ。また、どの世代でも熟知度が高かった語は、「人生100年時代」。日本の長寿化が進むことを前提に国が設置した「人生100年時代構想会議」の政策ベースになる考え方のひとつで、この語の熟知度は社会人(40代~60代)81.0%、社会人(20代~30代)63.0%、大学生72.5%、高校生でも56.5%と高く、全世代で67.0%の熟知度だった。
また、「社会の変化や将来の人生設計に対する考え方」と「語彙力」の関連性をみると、『社会で必要とされるスキルや能力が変わった時には、自分で努力して身につけたい』、『自分の能力や将来設計に合わせて転職などキャリアを見直すのは良い』など、急激に変化する社会の中で“社会に合わせて自分を変える行動”への意欲がある人のほうが、語彙力は10ポイントほど高かった。
このほか、デジタルメディアだけではなく、書籍・雑誌・新聞にも接している人(語彙力62.4%)のほうがデジタルメディアのみの人(語彙力49.7%)より語彙力が高く、「自分で課題を立てて情報を集め整理して、調べたことを発表するような学習活動(=探究的な学習活動)をしている」高校生(語彙力55.2%)のほうが、「行っていない高校生(語彙力43.9%)」より語彙力が高い結果となった。
参考:【株式会社ベネッセホールディングス】高校生から60代までの3,000名を対象「第4回 現代人の語彙(ごい)に関する調査」 結果速報~厳選450語の認知と、「語彙力」に関する推察~(PDF)