人材分析ツール『GROW360』を提供するInstitution for a Global Society株式会社は、「しらけ世代(1950年~1964年生まれ)」、「バブル世代(1965年~1970年3月生まれ)」、「氷河期世代(1970年4月~1982年生まれ)」、「プレッシャー世代(1983年~1987年3月生まれ)」、「ゆとり世代・さとり世代(1987年4月~2000年生まれ)」、5世代それぞれの時代の新卒一括採用に関する調査を実施。時代背景、景気状況、採用手法の変遷により移り変わる新卒採用事情や、当時の体験等について調査した。

 調査によると、履歴書の提出以外に、企業ごとに用意されたフォーマットで自身の学生時代の活動や長所を工夫を凝らして紹介する「エントリーシート」が普及しはじめたのが「氷河期時代」で、「プレッシャー世代」はIT化が飛躍的に進み、履歴書、エントリーシート、適性テストなどがWEBを介して提出できるような仕組みが整備された。「ゆとり・さとり世代」では、WEBでの適性検査を経験したという人は84.9%にのぼった。

 「ゆとり・さとり」世代の選考過程において新しく出現したのが、動画面接と動画PRの送付、客観的評価を加味する360度評価。人手不足により売り手市場の様相を呈する新卒人材市場において、企業はより、自社の社風や事業と親和性の高い人材を採用し、定着・活躍することを望む傾向にある。その中で、事前選考においても学生のキャラクターや能力を把握したうえで面接に望み、ミスマッチを回避するという戦略に活用されるのが動画PRによる一次選考や360度評価といえる。

 グループディスカッションで評価される要素の変遷は、「しらけ世代」「バブル世代」は「選考プロセスで経験していない」という人が約4割(しらけ世代:41.4%/バブル世代42.1%)を占めたが、バブル世代から徐々に「グループディスカッション」が面接手法のスタンダードになった。氷河期世代では79.2%、プレッシャー世代では81%、ゆとり・さとり世代の66.8%が採用試験でのグループディスカッションを経験している。グループディスカッションで求められていた要素にも世代ごとの変遷がみられ、「しらけ世代」は「他者の意見を聞く」がトップ、「バブル世代」は「意見をまとめる」、次いで「リーダーシップ」と、リーダシップの有無が評価される傾向に。その後の3世代はいずれも「チームワーク」が1位となっている。

 男女や学歴による差別を感じた経験があるかを聞くと、「あった」と回答した比率がもっとも高かったのは「ゆとり・さとり世代」。ほぼ半数の48.9%が「男女差別があった」と答えており、「学歴差別があった」と答えている人もほぼ半数の46.5%にのぼった。 こうした結果は、差別に対するリテラシーや意識が向上していることも影響していることが想定されるが、実際に半数の当事者が「差別があった」と感じさせる採用環境についての分析が必要だ。評価バイアスを補正でき、学生が公正だと思えるように本人自身の人生やパーソナリティと向き合った選抜手法を吟味して取り入れることが、今後の新卒採用活動には求められる。

参考:【PR TIMES】変遷する新卒一括採用 5世代意識調査《しらけ世代/バブル世代/氷河期世代/プレッシャー世代/ゆとり・さとり世代》

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大学ジャーナルオンライン編集部

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