卒業生100人以上、1000人未満の中小規模大学で、2015年春に卒業した学生の就職率ベスト3を看護系が占めたことが、携帯サイト・教育進学総合研究所のまとめで分かりました。トップは北海道赤十字看護大で就職率100%。2位の浜松医科大(静岡県)99.5%、3位の東都医療大(埼玉県)99.0%とも、1人を除いて全員就職しています。慢性的な看護師不足が高い就職率を支えているとみられています。

中小規模大学の就職率、看護、工科系が上位独占各大学の就職率は、大学発表の数字を基に就職者数÷[卒業(修了)者数-大学院進学者数]×100で算出しています。2位の浜松医科大は医学部看護学科に限れば就職率100%となっており、看護師国家試験の合格率が高いことも就職率を上げていると考えられます。このほか、看護系では6位に看護学部を持つ群馬医療福祉大が就職率98.2%で入っています。
4位の豊田工業大(愛知県)98.9%と、5位の富山県立大98.5%は、ともに工科系の単科大学です。以前から求められてきたエンジニア職だけでなく、IT部門の専門職が求められるようになってきたことから、安定した就職率を確保しているようです。

逆に順位を下げているのは薬科系大学で、ベストテンには明治薬科大(東京都)と京都薬科大の2校しか入りませんでした。薬剤師の資格を得るために6年間、大学へ通わなければならなくなったのが2006年。2010年と2011年は新卒の薬剤師がいなかったため、薬学教育の改革後、最初の卒業生が出た2012は4校、翌2013年は6校がランクに入りました。しかし、その後薬剤師の需要を供給が上回るようになり、ベストテンに入る薬科系の大学が減少したとみられます。
ベストテン入りした大学は次の通り。()内は就職率。
1 北海道赤十字看護大(100%)
2 浜松医科大(99.5%)
3 東都医療大(99.0%)
4 豊田工業大(98.9%)
5 富山県立大(98.5%)
6 群馬医療福祉大(98.2%)
7 明治薬科大(97.6%)
8 京都薬科大(97.2%)
9 九州ルーテル学院大(97.1%)
10 長岡技術科学大(97.0%)

出典:【教育進学総合研究所】就職率ランキング2015(中小規模大学編)

大学ジャーナルオンライン編集部

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