2015年12月9日、教育界のノーベル賞と言われる「グローバル・ティーチャー賞2016」のトップ50人が発表。工学院大学付属中学校・高等学校(東京都八王子)の髙橋一也教諭が、グローバル人材の育成に貢献したことなどが評価され、日本人として初めてノミネートされました。

 同賞は、英国の非営利教育団体Varkey Foundation(バーキー財団)が設立した国際的な賞。世界148ヶ国、約8,000名の教師を評価対象に、教育分野で優れた功績を残した人を表彰するもので、今回で設立されてから第2回目の発表となります。

 ノミネートされた髙橋氏は、日本の大学院で学んだ後に渡米。最も効果的かつ効率的な教育を設計・開発するための方法論「インストラクショナル・デザイン」を研究しました。同校では、ハイブリッドインターナショナルクラス(1年C組)の担任教諭。LEGOを使った指導法を活用するとともに、人間とチンパンジーの言語を比較したり、高校生向け宇宙エレベーターコンテストを開催したりするなど精力的に活動。生徒がインドネシアを訪問し、現地の社会起業家と共に社会課題に取り組むプロジェクトを開始するなど、グローバルな人材になるためのスキル向上を目的とする指導をしてきました。また、定期的にワークショップを校内外問わず開催し、最新の実践理論を共有するなど、他の教師たちへ影響を与えたことも評価されています。

 同賞は今後、トップ50に選ばれた候補者が最終的に10名に絞られ、インタビュー応答やメディア出演を行い、自らの教育活動の普及などに努めます。さらに優勝者は、2016年3月にドバイで開催される「The Global Education and Skills Forum」で発表され、100万ドル(約1億2000万円)の賞金がおくられる予定。
なお、「グローバル・ティーチャー賞」のWebサイトでは、髙橋教諭のほか選出された50名の経歴や活動内容、直接情報を取得できるTwitterアカウントなども紹介しています。

大学ジャーナルオンライン編集部

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