「3月採用広報開始、6月選考解禁」スケジュールも6年目を迎える大学生の就職活動。コロナ禍で臨む2022年3月に卒業予定の大学3年生(理系は大学院修士課程1年生含む)には、どのような特徴が見られるだろうか。

 株式会社ディスコは、キャリタス就活・学生モニターを対象に、10月時点での就職意識や就活準備状況などを調査した。回答者数1,035人(文系男子309人、文系女子330人、理系男子264人、理系女子132人) 。

 調査によると、10月現在の志望業界の決定状況について、「明確に決まっている」は21.6%。2019年同期調査(19.2%)を2.4ポイント上回り、決定のペースがやや早まっている様子が表れている。「なんとなく決まっている」47.2%を合わせると68.8%で決定率は7割近くに上る。特に理系学生において高かった。

 志望業界を40業界の中から5つまで選択してもらったところ、最も多かったのは、「情報・インターネットサービス17.1%」。次いで「建設・住宅・不動産16.7%」、「銀行15.8%」だった。「建設・住宅・不動産」は2019年の8位から2位へ、「銀行」は同11位から3位へと大きく順位を上げた。
属性別に確認すると、文系は「銀行」と「商社(総合)」の順位が高い。「銀行」は文系男子1位、女子2位。「商社(総合)」は男子2位、女子3位。文系女子の1位には「マスコミ」が入った。理系を見ると、男子は1位「電子・電機」の後に「情報・インターネットサービス」が続き、理系女子は「医薬品・医療関連・化粧品」が3割を超えて最も多かった。

 また、大学の後期授業形式(自身の履修)について聞くと、「すべてオンライン(遠隔授業)」が33.5%、「オンラインが多いが対面もある」が50.4%となり、合わせて83.9%と8割を超えた。文理別に見ると、文系に比べて理系の方がやや対面の割合が高かった。

 オンライン授業でメリット・デメリットに感じることを聞くと、「先生への質問や学生同士の話し合いが対面ほどは気楽にできないことにやりにくさを感じる」(文系男子)、「通学時間がなくなり楽だが、授業内容の定着度が落ちたと感じている。授業前後に友達と議論したり、雑談したりする楽しみがないのがつらい」(文系女子)、「オンデマンド授業は時間の融通が利くので、就職活動と並行しやすいため便利である」(理系女子)、「学校に登校しなくてよいので楽ではあるが、理解が浅くなってしまう」(理系男子)といった意見が寄せられた。

参考:【株式会社ディスコ】キャリタス就活 2022 学生モニター調査結果

大学ジャーナルオンライン編集部

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