京都府福知山市の福知山公立大学(旧成美大学)、山口県山陽小野田市の山口東京理科大学が、公立化して開学しました。ともに私立大学時代は定員割れが恒常化するなど厳しい経営状態が続いていましたが、公立化で人気が沸騰し、福知山市と山陽小野田市はホッと胸をなでおろしています。

 福知山公立大学は地域経営学部の1学部で、地域経営学科、医療福祉マネジメントの2学科を置きます。成美大学を運営していた学校法人「成美学園」から市の公立学校法人が土地、建物の寄付を受け、北近畿で唯一の公立4年生大学として再スタートを切りました。

 2016年度入試には、定員50人に1,638人の受験生が殺到、人気ぶりをうかがわせました。3日の開学式、入学式には、新入生約60人が出席。井口和起学長から「地域に根差し、地域の将来の担い手になってほしい」と激励を受け、公立化1期生としての決意を新たにしていました。福知山市大学政策課は「地域の振興に大学は必要。将来は定員を広げ、卒業生の地元定着で地域を活気づかせたい」と期待を込めています。

 山口東京理科大学は工学部の単科大学。機械工学、電気工学、応用化学の3科があります。市の公立大学法人が東京理科大学から土地、建物の寄付を受け、公立大学として再出発しました。定員200人に4,000人を超す志願者があり、高い人気を集めています。6日に設立式と入学式を予定しています。山陽小野田市成長戦略室は「開学後は県内初の薬学部を新設する計画。地域密着型の大学として地方創生に貢献してほしい」と夢を膨らませていました。

福知山公立大学

実践的な学びを通じて身につけた課題解決能力で地域に貢献する

日本の地方部は、人口減少にともない、若年層の流出や産業の空洞化、空家問題などいくつもの課題に直面しています。福知山公立大学では、地域の中で学び、地域の人たちと共に課題に取り組む「地域協働型教育」を展開。持続可能な社会を形成するための幅広い視野を身につける「地域[…]

大学ジャーナルオンライン編集部

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