南山大学は、インフラメンテナンスの優れた取組・技術開発を表彰する「第4回インフラメンテナンス大賞」において「レーモンド・リノベーション・プロジェクト」によるキャンパスの改修が評価され、文部科学大臣賞を受賞した。
インフラメンテナンス大賞は、日本国内の社会資本のメンテナンスに係る優れた取組や技術開発を文部科学省をはじめ、総務省、厚生労働省、農林水産省、経済産業省、国土交通省、防衛省が表彰。好事例として広く紹介することで、日本のインフラメンテナンスに関わる設置者等の団体、研究者、事業者等の取組を促進し、メンテナンス産業の活性化を図るとともに、インフラメンテナンスの理念の普及を図ることを目的として実施している。
文部科学省によると、今回の受賞は大学の様々な活動を支える重要なインフラであるキャンパスの改修において、日本のモダニズム建築の再評価と文化の醸成を目指す取組を行った点が評価された。南山大学は1964年創建のキャンパス全体が建築家アントニン・レーモンド氏の設計という特徴から「レーモンド・リノベーション・プロジェクト」という設計者の名前を冠したプロジェクトを立ち上げ、創建当時から守られてきた建築群の美しさを活かした改修を行った。同時に、学生や教職員、周辺地域への幅広い周知と社会文化活動の強化を行った点も受賞理由に挙げられている。
南山大学は、歴史あるレーモンド建築群の美しさを次の時代に継承しつつ、学生生活環境や学習環境を充実させるための既存教室棟の内外装改修、キャンパス内のユニバーサル化、安全性・利便性向上のための外構整備等を2017年から行ってきた。改修は2021年5月の完了を予定している。