日本学術会議の梶田隆章会長ら幹部が定例の幹事会後に記者会見し、提言後のフォローアップなどについて報告するとともに、菅義偉首相に任命を拒否された会員候補の教え子の学生が誹謗中傷などの嫌がらせを受けていることを明らかにした。

 日本学術会議によると、同会議は2014年10月から2017年9月までの第23期に71件、2017年10月から2020年9月までの第24期に85件の提言をまとめ、政府や関係機関に手渡し、送付したほか、記者会見などを通じて公表した。

 提言内容はゲノム編集技術のヒト胚への応用など分野横断的な視点を持つものや、ウィズコロナ、ポストコロナにおける医療体制など中長期的視点に立つもの、大型研究計画に関するマスタープランなど総合的な視点に立ったものなどで、提言が社会に与えた影響を調査したインパクトレポートを作成してフォローアップしている。

 第23期は71件の提言に対し、54件のインパクトレポートが作成された。レポートでは情報発信力の弱さなど課題も指摘されているが、大型研究計画に関するマスタープラン提言によって文部科学省が大型研究計画推進に向けた基本構想ロードマップを作成するなど成果が少なくないとした。

 任命拒否された会員候補の教え子の学生に対する嫌がらせについては、梶田会長が「心ない言葉を浴びせられ、大変憂慮すべき事態。強く遺憾に思う」と述べた。政府に任命拒否の理由説明と6人の任命を求めている点に関しては、まだ正式な回答がないことを明らかにした。

参考:【日本学術会議】第304回幹事会後に記者会見を開催しました。(令和2年11月26日)

大学ジャーナルオンライン編集部

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