全国高等学校長協会は大学入学共通テストの追試会場を2022年以降も全国に設置することなどを求める要望書を萩生田光一文部科学相に提出した。全国の都道府県高等学校長協会を対象に3月中旬に実施した大学入学共通テストに関するアンケート調査から抽出した要望事項で、次回以降の制度設計に生かすよう求めている。

 全国高等学校長協会によると、要望事項は
・文部科学省で定めた実施要項の日程などを順守する
・感染症対策の観点から共通テストの追試会場を引き続き、全都道府県に設ける
・コロナ禍の個別試験について地方会場を増やすよう文科省から大学へ働きかける
・新型コロナウイルスに感染した受験生に対する救済措置を十分に取る
・新型コロナウイルスの感染状況に合わせ、入試方法などを変更した大学があったが、変更の周知方法に共通のルールを設ける
・オンライン入試について試験の公平・公正の確保と当日の通信トラブルに対して万全の態勢を取るよう文科省が大学を指導する
-の6項目。

 アンケートでは、都道府県協会から「新型コロナ対策の周知を高校側に頼りすぎ」、「無症状の濃厚接触者は特例受験できるが、離島の受験生は公共交通機関で移動しなければならず、実質上不可能となる」、「個別試験の急な取りやめが受験生に動揺を与えた」など1月の大学入学共通テストに対し、多くの問題点が指摘された。

参考:【全国高等学校長協会】令和2年度の大学入学者選抜を終えて(要望)・「令和2年度の大学入試に関するアンケート」結果の概要について

大学ジャーナルオンライン編集部

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