埼玉大学は2026年度以降の授業料値上げについて検討に入った。坂井貴文学長がホームページで明らかにしたもので、学部学生は2026年度、大学院生は2027年度の入学生から現在標準額で徴収している授業料を標準額の20%増に改める。値上げは新入生・進学時の学生を対象としており、在籍中の学生には変更はない。10月上旬をめどに最終決定するとしている。

 埼玉大学によると、検討を始めた年間授業料の値上げは学部学生が従来の53万5,800円を64万2,960円、経済学部夜間主コースの学生は26万7,900円を32万1,480円にする。値上げ額は経済学部夜間主コースが5万3,580円、その他が10万7,160円。3年次編入生は2028年度から適用する。

 大学院生の値上げは2027年度からで、修士課程、博士前期課程、専門職学位課程、博士後期課程が対象。現行の53万5,800円を10万7,160円引き上げて64万2,960円にする。

 国立大学の授業料は2004年度の大学法人化以降、文部科学省令で定めた標準額の最大20%を上限に各大学が裁量で決めることができる。埼玉大学は経済的理由で進学を諦めることがないよう授業料を標準額に抑えてきたが、従来の自己財源確保や経費節減の努力に加えて、安定的かつ基盤的な収入の増加が必要と判断した。埼玉大学はこの検討を通じて、教育内容の充実やキャンパス環境の整備、学生のサポート体制や経済的支援策の拡充を目指すとしている。

参考:【埼玉大学】機能強化のための授業料改定の検討について

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