あしなが育英会のあしなが高校奨学金が2025年度、過去最多となる1,878人を奨学生に採用した。奨学生には月3万円を支援する。しかし資金確保が追いつかず1,339人の支援が叶わなかった。

 あしなが高校奨学金は、病気・災害・自死遺児(交通事故以外)で親を亡くした、または親に障がいがある高校生・高専生を対象に月額3万円を給付(返還不要)するというもので、2025年9月1日現在、現在4186人に交付している。

 あしなが育英会によると、2024年度の申請者数は過去最高の3,487人に達したが、資金確保が申請者の急増に追いつかず、採用率は過去最低の44.1%にとどまった。

 そこで遺児学生らは毎年4月と10月に行う「あしなが学生募金」などで遺児らへの支援を訴え、過去最多となる1,878人分の資金を確保することができた。しかし申請者数は前年度に次ぐ3,217人となり、採用率は58.4%。4割にあたる1,339人を支援することができなかった。

 あしなが育英会は10月18日から全国136カ所で行うあしなが学生募金で遺児らの苦境を訴え、支援の輪を広げることにしている。集まった募金は2分の1を日本国内の病気・災害・自死遺児と親に障がいがある子どもの奨学金、2分の1をサブサハラ・アフリカ49か国の遺児の高等教育支援費として、あしなが育英会に寄付する。各地での実施に先立ち、10月11日には新宿でオープニングセレモニーを開催する。なお、寄付は街頭募金以外にも受け付けている。

<第110回あしなが学生募金 実施要項>
日程:2025年10月18日(土)、19日(日)、25日(土)、26日(日) ※一部実施場所は別日程
場所:全国47都道府県の136か所の主要駅頭・街頭(あしなが学生募金ウェブサイトに掲載)

参考:【あしなが育英会】あしなが高校奨学金 過去最多1878人を採用

大学ジャーナルオンライン編集部

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