東京工業大学と日本電気(NEC)は博士後期課程学生の研究活動を支援する新制度「NEC R&D Doctor’s Pass」を設立した。東工大の博士後期課程進学を目指す東工大の修士課程学生を対象に募集し、上限540万円の奨学金返還支援や博士号取得予定年でのNEC研究開発部門入社内定などの特典が付く。

 東京工業大学によると、日本では博士後期課程へ進学する学生が先進国の中で少なく、新産業の創出が停滞する一因になっている。博士号の取得を希望する学生の中に経済的な理由や卒業後のキャリアに対する不安などから、進学を断念することがあるからだ。

 新制度はこうした状況を打開する目的で設立され、博士後期課程在学中に貸与型奨学金の給付を受けた学生に対し、NECが別途に定めた要件を満たせば、入社後に540万円を上限に返還を支援するほか、NECへの入社内定で就職活動の心配をせずに研究に専念できる。

 さらに、入社までの期間に有給の夏季研究インターンシップに参加して企業の研究活動を知る機会が提供されるうえ、先輩社員から研究活動へのアドバイスが定期的に実施される。

 第1期生は2月から書類審査や面接による選考が始まり、4月以降に選考結果が応募者に通知される。

参考:【東京工業大学】NECと東京工業大学、博士後期課程学生の研究活動を支援する制度「NEC R&D Doctor’s Pass」を設立

大学ジャーナルオンライン編集部

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