中京大学や三重中京大学を経営する学校法人梅村学園(名古屋市、梅村清英理事長)は、証券持ち株会社の東海東京フィナンシャル・ホールディングス(東京、石田建昭社長)と包括連携協定を締結した。
中京大学によると、協定は2020年東京オリンピック・パラリンピックを視野に入れ、スポーツ文化にあふれる地域づくりを進めるのが狙い。今後、両者は教育、研究、文化、スポーツの振興や人材育成に共同で当たる。
その第1弾として同社の寄付金によるアスリート向け給付型奨学金「東海東京アスリート育成奨学金」を2017年度から4人の中京大学生に支給する。対象は中京大学体育会の水泳部、陸上競技部、スケート部の学生で、各学年1人ずつ計4人に学費相当額を給付する。
奨学生は両者の役員らで構成する合同委員会で選考するが、全日本選手権出場か、それに準じる活躍をした選手を想定している。個別企業が学校法人と連携し、給付型奨学金を支給するのは全国的に珍しいという。
東海東京フィナンシャル・ホールディングスは社員2人が五輪に出場した際、社内が予想以上に盛り上がったことから、傘下の東海東京証券がある地元への貢献を考え、寄付を決めた。
名古屋市昭和区の中京大学で記者会見した石田社長は「この地域から有望選手が出るよう応援していきたい」、梅村理事長は「選手にチャンスが広がる画期的な取り組み」と語った。