千葉大学の学生有志と大学院理学研究院の萩原学教授、千葉県習志野市のブルワリーパブ「むぎのいえ」は、クラフトビールのオリジナルレシピを開発し、このレシピに沿ってビールを醸造した。2022年8月15日(月)から、商品名「Chiba Dorado (チバドラド)」として「むぎのいえ」で販売を開始する。
これまで、千葉大学の学生有志と萩原教授は、千葉県千葉市と栃木県足利市の100周年記念ビール「あしたのみち」、そして数学(束論)を応用して材料選定した「Chiba Dorado 0 (チバドラドゼロ)」といったクラフトビールを企画・販売してきた。どちらも、販売開始後すぐに売り切れるほど好評だったという。
そして今回、「もっと美味しいビールを造りたい。ビールの苦手な大学生にも、クラフトビール愛好家にも、楽しめるクラフトビールを造りたい。」との想いから「Chiba Dorado 0」を改良することにした。改良にあたり、学生たちは、モルト班、ホップ班、イースト班に分かれ、醸造設備の特徴、原料の産地、習志野市の水質などを踏まえてレシピを再構築。このこだわりのレシピに沿って、学生たちはむぎのいえのスタッフで仕込みを行い「Chiba Dorado」を完成させた。さらに理想のビールへと近づいたため、「ゼロ」を取った名称にした。
「Chiba Dorado」は、苦みをぐっと抑えた甘味とまろやかな舌触り、ホップ、オーツ麦などにより敢えて濁りをつけたヘイジーな(濁りのある)色合い、大量のホップによる華やかな香りが特徴のクラフトビール。味覚、視覚、嗅覚で楽しめる。Chiba Doradのビアスタイル「NEIPA(ニューイングランドアイピーエー)」は、米国のニューイングランド地方発祥の、IPAから派生したビアスタイルの一つ。クラフトビアアソシエーションのビアスタイル・ガイドラインでは、エマージング(新興)IPAとして分類され、WCIPA(ウェストコーストアイピーエー)と対比される。
「Chiba Dorado 」の開発に参加した学生のひとり、早川菜月さん(教育学部4年)は、「モルト班のリーダーとして、どうしたら美味しいビールが作れるかを常に頭に置き、仲間と何度も話し合いを重ねながら産地や配合等細かいところまでこだわり抜きました。私がこのプロジェクトにビールを好きになるきっかけをもらったように、多くの人にビールを飲むきっかけ、新しいビールを開拓するきっかけを提供したいです。そして、沢山の人に愛されるビールになって欲しい、きっとなってくれると信じています。」とChiba Doradoへの想いを語った。