公立大学協会は、2018年2月8日、内閣府と文部科学省に対して、高等教育の無償化に関する要望書を提出した。公立大学生にも支援が確実に行われる制度の設計を要望している。
2017年12月に、政府は「新しい経済政策パッケージ」を閣議決定し、その中に盛り込まれた大学などの高等教育の無償化に約8,000億円を予算措置した。具体的には、住民税の非課税世帯の学生を対象に、国立大学の授業料を原則無料に。また、生活費の支援として、返済のいらない給付型奨学金を大幅に拡大する。
今回の要望書で、公立大学協会は、高等教育の無償化について「これまで経済事情により進学を断念しなければならなかった子どもたちに対し、授業料を減免し、生活費を支援することで、高等教育を受ける機会を大きく広げるものであり、特に、地方において、低所得者等を含め、多様な学生に進学機会を提供してきた公立大学の立場から高く評価したい」と述べた。
一方で、公立大学は、国立大学や私立大学と異なり、設置自治体を通じてその支援が行われるため、高等教育の無償化の趣旨に基づき、公立大学生に対しても支援が確実に行われる制度設計を強く求めた。