日本学術振興会に事務局を置く卓越大学院プログラム委員会は、2019年度に採択された11プログラムの中間評価をまとめ、千葉大学、東京工業大学、名古屋大学の3プログラムに対して最高のS評価を与えた。
日本学術振興会によると、卓越大学院プログラムは各大学がこれまでの大学院改革の成果を生かし、世界最高水準の5年一貫博士課程学位プログラムを構築するもので、文部科学省が採択されたプログラムを支援している。
事業は2018年度から始まり、2020年度までに合計30のプログラムが採択された。今回は2019年度に採択された11プログラムについて最高のSから最低のDまで5段階で中間評価した。
計画を超えた取り組みであり、事業目的を十分に達成できると判断されたS評価には、千葉大学の「革新医療創生CHIBA 卓越大学院」、東京工業大学の「最先端量子科学に基づく超スマート社会エンジニアリング教育プログラム」、名古屋大学の「情報・生命医科学コンボリュージョンonグローカルアライアンス卓越大学院」の3プログラムが選ばれた。
残り8プログラムのうち、東北大学の「変動地球共生学卓越大学院プログラム」など5プログラムは、計画通りの取り組みと認められたA評価、大阪大学の「多様な知の協業による先導的量子ビーム応用卓越大学院プログラム」など2プログラムは、一部に取り組みの遅れが見られ、事業目的の達成に一層の努力が必要とされるB評価になった。
東京海洋大学の「海洋産業AIプロフェッショナル育成卓越大学院プログラム」は、取り組みに遅れが見られ、十分な成果を得られる見込みがないとして補助金減額が妥当とされるC評価。支援打ち切りが必要とするD評価はなかった。