スポーツを「する」「みる」「ささえる」ための環境づくりを行う公益財団法人日本スポーツ協会(JSPO)は、スポーツ界における暴力・暴言、ハラスメント等の不適切行為をなくすことを目指し、2023年4月25日から、「NO!スポハラ」活動を開始した。
スポハラ(スポーツ・ハラスメント)とは、スポーツの現場において、「暴力」、「暴言」、「ハラスメント」、「差別」など「安全・安心にスポーツを楽しむことを害する行為」のこと。指導者と指導を受ける者との関係のみならず、スポーツの現場における関係者の誰によっても、また誰に対してであっても、「スポハラ」は起こり得る。
2013年に「スポーツ界における暴力行為根絶宣言」を行って以降、相談窓口の設置や指導者向けの啓発など各種活動を続け10年が経過したが、いまだスポーツにおける暴力、暴言、ハラスメント等の不適切行為がなくなるまでには至っていない。そこで、JSPOおよび日本オリンピック委員会、日本パラスポーツ協会、日本中学校体育連盟、全国高等学校体育連盟、大学スポーツ協会の6団体は、共同で、2023年度を啓発強化元年とし、「NO!スポハラ」活動を通じて、だれもが安全・安心にスポーツを楽しめる社会を目指す。
「NO!スポハラ」活動は、「スポハラ」が起きないことを目指すだけでなく、「誰もが安全・安心にスポーツを楽しめる社会を作る」ための活動であり、スポーツに関わる全員が、「スポハラ」はあってはならないもの、ダメなもの「NO!スポハラ」という価値観をもてるようになることを目指す。根絶宣言から10年が経過した2023年度を「NO!スポハラ活動」を開始する年と位置付け、「スポハラ」について関心をもってもらう、知ってもらう、学んでもらう、そして、防止に向けた行動ができるようになってもらうために必要な情報発信やイベントを行う。期間は2023年4月25日~2024年3月31日(予定)。
室伏広治スポーツ庁長官は「あらゆる暴力・不適切指導等の根絶に向けてスポーツ界の取組みを支援していきます」とメッセージを送った。