淑徳大学、敬愛大学など千葉県内の千葉市や市原市にある11の私立大学、短期大学が結集し、ちば産学官連携プラットフォームを設立した。スローガンは「競争から共創へ」。18歳人口の減少が進む中、近隣の大学が連携して情報発信、学生を確保するのが狙いで、地方自治体や地域の経済団体とも連携を目指す。
淑徳大学によると、参加した大学、短大は淑徳大学、敬愛大学のほか、植草学園大学、植草学園短期大学、神田外語大学、千葉経済大学、千葉経済短期大学部、千葉明徳短期大学、帝京平成大学、東都医療大学、放送大学。11校の学長は千葉市内で包括協定書の締結式を開き、協定書に調印したあと、会長に磯岡哲也淑徳大学学長、副会長に三幣利夫敬愛大学学長を選んだ。
調印式では磯岡哲也淑徳大学学長が挨拶し、私立大学には、設立の理念や建学の精神があり、創設者の教育への情熱や理念を具現化するための教育プログラムがある、としたうえで「このような難しい時こそ、複数の私立大学が、それぞれの建学の精神を理解し合い、学び合い、共に成長・発展をしていくことが、今後の私学の運営において重要」と語った。
11校は合同で入学志望者に向けた大学案内パンフレットを作り、入学を呼びかけるほか、在学生向けの合同企業説明会を開いて地元企業への就職もPRする。さらに、千葉市や市原市、地元経済団体などとの連携も近く進める。
地域の大学、短大ではこれまで、産学官連携を進めてきたが、就職や単位互換などあくまで事業単位の連携が中心だった。今後は学生募集、教育活動、就職支援、生涯学習、地域支援の5つの事業部会を設け、学生募集から就職支援までを11校で包括的に連携する。
文部科学省によると、千葉県の18歳人口は2033年度で2,016年度比17%減になると予想され、2033年度の県内大学入学定員充足率が86.8%に落ち込むとみられている。