文部科学省は、「大学等における学生のキャリア形成支援活動表彰」において、2023年度の受賞校5校を決定した。申請があった26校(大学24校、短期大学2校)から京都産業大学が最優秀賞を受賞した。
「大学等における学生のキャリア形成支援活動表彰」は、文部科学省の「大学等における学生のキャリア形成支援活動届出制度」に登録している取組の中から、学生の能力伸長に寄与するなどの高い教育的効果を発揮し、他の大学等や企業等に普及するのに相応しいモデルとなり得る取り組みを、グッドプラクティスとして文部科学大臣が表彰し、その効果を広く普及することを目的として実施されている。
2023年度は、申請があった26校から、5校を受賞校として決定。最優秀賞は京都産業大学、優秀賞は北海道大学、新潟大学、開志専門職大学、選考委員会特別賞は大阪公立大学が受賞した。
最優秀賞を受賞した京都産業大学は、2022年度および2023年度に全10学部を対象にキャリア形成支援教育を行ってきた。全学部が一つのキャンパスに集まる一拠点総合大学の特徴を生かし、基礎編「キャリア実習(職場体験型)」と、実践編「キャリア実習(インターンシップ実践型)」を組み合わせることで、学生の理解を深め、実務で活用したい専門的能力、汎用的能力の明確化に資するプログラムとなっている。また、長年にわたって連携している複数の地元企業と運営し、地域社会を担っていく人材の産学協働による育成にもつながっている。
受賞理由は、COOP教育の考え方に基づき実習活動がしっかりと教育課程に組み込まれ、全10クラス123名という規模に対して13~20名前後の少人数クラスでの授業を提供し、教員(非常勤含む)10名だけでなく事務職員との教職協働体制により、学生に対するきめ細やかなサポートが行われていること。また、全学的なアセスメントプランに基づいた「キャリア実習科目に関する学習状況調査」を実施することで、学習到達度(成果)を定量的に把握することに加え、学生に個別のフィードバックを行い振り返りの機会を提供するなど、実施後の教育的効果を把握する取組が適切に行われていることなどが評価された。