東北大学は4月から教職員向けの介護休暇・休業制度を拡充した。国内で唯一国際卓越研究大学の認定候補に選ばれている大学として、仕事と家庭を両立を支援し更なる職場環境の整備に取り組む。
東北大学によると、有給の介護休暇はこれまで、年間5日を原則とし、要介護者が2人以上いる場合は10日まで認めていたが、年間10日を原則とし、要介護者が2人以上いるときは15日まで認めることにした。無給の介護休業はこれまで、年間186日の範囲内で3回まで取得できたが、365日の範囲内で回数制限なしに取得できるように切り替えた。このほか、育児・介護等の理由にかかわらず、テレワークやフレックスタイム制の利用を可能としている。
高齢化社会の進展で長生きする人が増える一方で、介護を必要とする人も増えている。厚生労働省によると、2021年度の要介護者は全国で約690万人に達し、前年度から1.1%の伸びを示した。公的介護保険制度がスタートした2000年度に比べると、2.69倍の急増ぶり。これに伴い、長期間の介護が必要になるケースも増加している。
東北大学では、これまでも仕事と家庭の両立を支援する制度を推進しており、今回の制度拡充により、さらに全ての教職員が働きやすく、才能を開花させられる大学となるよう取り組んでいく。