2024年9月14日(土)、静岡県が2024年4月に設立したフレックスハイスクール、静岡県立ふじのくに国際高等学校(島田市金谷)が2024年度第3回学校説明会を開催する。

 ふじのくに国際高等学校は2024年4月1日、県立金谷高等学校を多部制の定時制課程(単位制)を有する高等学校に発展的に改編する形で開校した。「フレックスハイスクール」の形式をとり、自分のペースに合わせて朝から通学(Ⅰ部)、昼から通学(Ⅱ部)、夕方から通学(Ⅲ部)と3種類の学習時間帯から選択し、時間割を自分で決める。

 入学時に必要な経費は一般的な県立の全日制の高校と比較すると、2分の1以下程度になる。卒業には必履修科目と開設科目、計74単位以上を3~4年かけて取得するなどの条件がある。日々の授業において観点別評価を行い、定期テスト、制服や一般的な部活動、修学旅行はない。進路指導においては大学の総合型選抜や推薦入試に挑戦することを推奨するという。

 また、入試は春季選抜(4月入学)と秋季選抜(10月入学)の年2回実施する。募集定員はⅠ部・Ⅱ部・Ⅲ部合わせて160人で、春季選抜で128人、秋季選抜はⅠ部・Ⅱ部のみ32人募集。学校裁量枠と共通枠で選抜する。通学区域は県内全域で、静岡県内で居住・就労が確実に見込まれる場合は海外を含む県外からも志願できる。

 2026年度には国際バカロレア(IB)教育の導入を目指して準備中で、決まれば静岡県内の公立高校で初となる。同校の国際バカロレア(IB)は、探究学習を通じて10人程度の少人数で授業を行うが、多くのインターナショナルスクール等で導入されているIBプログラムと比較すると、3分の1程度の費用で受講可能。DP(ディプロマ・プログラム)資格を取得すると、試験の得点に応じて海外や国内のIB入試を利用できる大学が進路先に加わる。

 定時制課程及び通信制課程の単位制高校「フレックススクール」は、栃木県、群馬県、茨城県、広島県にあり、増えていく傾向がみられる。愛知県には、全日制・昼間定時制・通信制の3課程を一つの学校内に置き、3課程間をフレキシブルに行き来して学べる新しいタイプの高校「フレキシブルハイスクール」を2025年4月に4校開校予定。さまざまなニーズにあわせて、高等学校の新しいかたちが増えてきている。

参考:【静岡県立ふじのくに国際高等学校】令和6年度第3回学校説明会

大学ジャーナルオンライン編集部

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