衣料品チェーン「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングの柳井正会長兼社長は、米カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)人文科学部に3,100万米ドル(約46億円)を寄付した。UCLA人文科学部に対する寄付としては過去最高額で、早稲田大学とUCLAが連携して進める柳井イニシアティブで日本人文学の研究拠点となる「ジャパン・パスト&プレゼント」を支援する。

 早稲田大学によると、柳井イニシアティブは2014年、柳井会長からUCLAのマイケル・エメリック教授に日本文学・文化の伝承と伝播を支援する目的で250万米ドル(約3.7億円)資金提供したのをきっかけにスタートした。

 2020年には、柳井会長からUCLAと早稲田大学に2,500万米ドル(約37億円)の寄付があり、次のステージ展開として研究交流やシンポジウム、くずし字アプリケーションの開発などを進めてきた。さらに、日本文学の世界的な研究拠点となるジャパン・パスト&プレゼントを開設した。

 今回の寄付の大半はジャパン・パスト&プレゼントの財源になる予定で、UCLAと早稲田大学の地位強化だけでなく、日本文学を真にグローバルな存在として再構築することにしている。

 米ブルームバーグのビリオネア指数によると、柳井会長は純資産約483億ドルで、日本の長者番付第1位とされている。ファーストリテイリンググループ内では、ユニクロ会長、ジーユー社長なども務めている。

参考:【早稲田大学】柳井正氏、柳井イニシアティブにおける日本人文科学研究の拠点を支援するため、UCLAに3,100万米ドル(約45億円)を寄付

大学ジャーナルオンライン編集部

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