かつてない水準の世界的な物価高騰、円安傾向という社会状況の変化を受け、明治大学は「外国留学奨励助成金」「トップユニバーシティ留学奨励助成金」の2つの助成金制度を改編する。これにより、一人当たりの支給金額を増額するとともに、さまざまなタイプの学生の留学をより手厚く支援できる制度となる。

 明治大学は、2012年度に、1学期以上留学する学生を対象に留学先の授業料相当額(学部により年間約85~120万円)や経費(留学期間により7.5~30万円)を助成する「外国留学奨励助成金」を創設。また2017年度には「トップユニバーシティ留学奨励助成金」を創設し、The Times Higher Education等が発表する世界大学ランキング20位以内の本学が指定する大学(スタンフォード大学、コロンビア大学、ペンシルベニア大学、ケンブリッジ大学等)に留学する学生に最大年間700万円を助成してきた。

 しかし、経済的な理由で留学を諦める学生や、留学開始後に留学期間を短縮したり、留学先で経済的に困窮する状況を訴える学生が増えてきていることを受け、今回、既存制度の改編に着手した。

 改編後の「外国留学奨励助成金」では、渡航費、授業料などに対する助成額を現行制度より70万円増額し年間最大約220万円とする。また、「トップユニバーシティ留学奨励助成金」では、一人当たりの支給金額の上限700万円を維持し、助成の対象となる留学先大学を、原則、世界ランキング100位内の大学に広げて米英以外の大学も対象とする。これによりさまざまなタイプの学生の留学を支援していく。

 いずれの助成金制度も、2027年度派遣学生からの適用を予定している。明治大学はこれからも学生が海外留学に挑戦しやすい環境の整備、支援を続け、大学教育の国際化を加速させる。

参考:【明治大学】明治大学が海外留学費用の助成を増額! 未来開拓力のあるグローバル人材の育成をさらに前へ!

大学ジャーナルオンライン編集部

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