2025年4月、芝浦工業大学は、572人の女子の学部入学者を受け入れた。これは学部入学者2,057人の27.8%を占め、これまで最高だった2024年度の26.6%(1,866人中496人)を1.2ポイント上回り、過去最高を更新した。
芝浦工業大学では、「ダイバーシティ推進先進校」を目標に掲げ、多様なメンバーがそれぞれ尊重され、力を発揮し、イノベーションをもたらす大学になることを目指している。その一環として女性理工系人材の育成にも取り組んでおり、2027年までに女子学生の割合が30%以上となることを目標としている。
そのため、2018年度入試から「公募制推薦入学者選抜(女子)」を工学部の機械・電気系4学科で開始し、2022年度に工学部9学科、2023年度には全学部・学科・課程・コース(工学部先進国際課程を除く)に展開。現在は「理工系女子特別入学者選抜」として、2025年度は90名の入学者を受け入れた。2022年度からは入学者選抜の成績が優秀な女子入学者100名以上を対象に、入学金相当額の奨学金も給付している。
また、山脇学園高等学校(2021年度)、昭和女子大学附属昭和高等学校(2022年度)、実践女子学園中学校高等学校(2023年度)の女子高校と教育連携協定を締結。研究室体験プログラムなどを実施し、2024年3月には女子中学生を対象に理系体験イベントも開催するなど、理系の進路選択の支援にも精力的に取り組んでいる。
山田純学長は、過去最高の女子学生比率を達成し目標にあと一歩と迫ったことを受け、「芝浦工業大学は、多様性が新たなイノベーションを生み出す原動力になるという考えのもと、ジェンダーギャップの解消に取り組んでいます。入学者の女子比率が過去最高となったことは、理工系分野におけるジェンダーバランスの改善に向けた一歩であり、大変喜ばしく思います。本学は今後も女子生徒の進学を後押しし、未来のイノベーションを牽引する人材を育成してまいります」とコメントした。