熊本県立大学は2026年度から文学部英語英米文学科をグローバル・スタディーズ学科に改組する方針を決めた。高度な英語能力だけでなく、グローバル化が進む社会で多様な価値観や文化を持つさまざまな人たちと協働し、よりよい社会を実現できる能力を養う。
熊本県立大学によると、グローバル・スタディーズ学科は英語運用力を徹底して育成するため、1年次から4年次まで「English for Global Communication」科目を開設、民間英語検定のTOEICで1年次550点、2年次650点、3年次690点、4年次730点のスコアを目指す。
さらに、文化や歴史、社会に関係する世界の問題を英語で考え、議論・発信する能力や、批判的思考や課題発見解決能力を養うとともに、異文化理解や異文化コミュニケーションに結びつく科目を設ける。専門科目の約7割を英語だけでの授業とする。
1年次にはオンライン留学を必須科目とするほか、海外インターンシップの実践、課題解決型学習にも力を入れる。海外とのさまざまな国際交流活動の中で異なる文化的背景を持つ人たちへの理解を深め、物事を多角的に考えられる能力を養う。
グローバル化の進展は日本全国共通しているが、特に熊本県は世界最大の半導体受託生産企業・台湾積体電路製造(TSMC)の進出で経済界を中心に急激なグローバル化が進みつつある。こうした時代の変化に対応し、社会を牽引する人材の育成が大きな課題に浮上している。