国際基督教大学は2026年度から新入生向けICUトーチリレーHigh Endeavor奨学金の一般選抜採用枠を廃止し、採用条件を満たした応募者全員に給付することを決めた。特色ある少人数教育を進めるため、学費を他大学より少し高めに設定していることから、経済的な理由で進学をあきらめることがないようにするのを目的としている。

 この奨学金は入学から卒業までの4年間、各学年3学期のうち、第1学期の授業料と施設費、新入生の入学金の3分の1を免除するもので、2026年度の給付額は80万7,000円。4年間にすると、総額約237万8,000円になる。

 これまでは全選抜で毎年24人の採用枠を設定してきたが、2026年度から一般選抜の採用枠を廃止し、一般選抜に合格して採用条件を満たした全員に給付する。

 応募資格は生計維持者の給与収入が税込1,000万円未満か、自営業など給与収入以外の世帯で年間所得が565万円未満の受験生。応募資格を満たして一般選抜に出願、合格し、入学すれば、自動的に給付対象になる。一般選抜以外には16人の採用枠を設定する。

 国際基督教大学は1949年、日本と北米のキリスト教界の指導者たちによって創立された。その後日本全国からの寄付により1953年、日本で最初の4年制教養学部大学として開学した成り立ちを持つ。これに基づき多様な学生にその教育を還元するため、奨学費支出を学納金の25%にするという目標を掲げて2024年度、奨学金専用のファンドとしてPay Forward基金を設けた。新入生向けICUトーチリレー High Endeavor奨学金は、その原資をもとにさらなる拡充に踏み切る。

参考:【国際基督教大学】新入生向けICUトーチリレーHigh Endeavor奨学金の拡充~一般選抜合格者のうち条件を満たした奨学金応募者全員の採用を確約~ (PDF)

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