給付型奨学金の導入には各党とも前向きだが、大学の学費引き下げには与党は消極的-。全国大学生活協同組合連合会が参議院議員選挙投票日を前に主要7政党に奨学金制度に関するアンケート調査をしたところ、こんな結果が出た。回答は大学生協連合会のウェブサイトに公開している。
アンケートに答えたのは、自民、公明、民進、共産、社民、生活、おおさか維新の7党。
■大学の学費を下げるべきか
■給付型奨学金を導入すべきか
■大学の学費や奨学金制度の問題点に対し、どのような政策を考えているか
-など9つの質問をぶつけ、7政党すべてから回答を得た。
それによると、給付型奨学金については、おおさか維新を除く6党が「導入、創設する」と回答した。その理由として与党の自民、公明両党は教育格差の是正を挙げ、野党の民進、共産、社民3党は給付型奨学金制度がない日本の現状自体を問題と指摘している。おおさか維新は「教育無償化を党の目標としているため、議論していない」としながらも、「無償化実現までの段階では負担軽減に積極的に取り組むべき」とした。大学の学費については、自民、公明両党が財政問題から引き下げに消極的な声を上げたのに対し、5野党はそろって「引き下げるべき」と答えた。
大学の学費や奨学金制度問題の解決策としては、自民、公明両党は教育財源の確保や私立大学への補助拡大などを挙げた。これに対し、野党側は民進、おおさか維新が教育の無償化、共産、社民が授業料の段階的な引き下げ、生活が貸与型奨学金の償還減免、無利子化などを主張している。