2025年9月8日、東京都教育委員会はミネルバ大学および一般社団法人ミネルバジャパンと包括連携協定を締結した。2025年度から始まった「次世代の学びの基盤プロジェクト」の一環で、都立高校生が国際的な視野を広げてより高度な学びに挑戦できる環境整備と、授業のデジタル化などの分野でミネルバ大学から手法を学び、都立学校の教育に生かす。

 協定の締結式は東京都庁で行われ、ミネルバ大学のマイク・マギー学長、坂本雅彦教育長、ミネルバジャパンの坂江裕美代表理事が協定書に署名した。マギー学長は小池百合子都知事とも面会し、革新的な教育の狙いや教育のグローバル化、デジタル化などについて意見を交換した。

 東京都教育委員会は、「DX」「制度」「教員・組織」の三つの観点から学びのあり方を抜本的に変革するため、2025年度より都立高校で「次世代の学びの基盤プロジェクト」を開始。モデル校から各種施策を試行しながら段階的に「新しい学びの場」への進化を目指し様々な取組みを行っている。

 今回の協定締結により、世界的な教育機関との連携による教育の質の向上、高校生・大学生の交流を通じた異文化理解の深化、探究的な学びの充実と進路意識の向上に資する取組みを行う。また、都立高校生が国際的な視野を養い、より高い次元の学びに挑戦できるよう支援する。

 2025年度は、大学教授陣による「学び方の科学」をテーマとしたオンライン講座を通じて都立高校の生徒および教員が記憶定着やモチベーション維持、成長志向などを科学的に学ぶ。また、ミネルバ大学の学生が都立高校を訪問し、探究活動や英語での発表について支援や交流を行うほか、多様な国や地域から集まる文化交流や進路意識の醸成の場づくりを行う。さらに同大学を視察し教育モデルや運営ノウハウ等の知見を吸収し、都立高校における本プロジェクト実施に活用する。

参考:【東京都教育委員会】「新たな教育のスタイル」の確立に向けたさらなる一歩 東京都教育委員会は、革新的な教育モデルを展開するミネルバ大学と連携協力に関する協定を締結しました

大学ジャーナルオンライン編集部

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