京都先端科学大学(京都市右京区)は2026年度入試から、大学入学共通テスト利用入試の入学検定料を完全無料化する。昨今の物価高や経済の先行き不安などから大学進学が難しい受験生を支援するのが目的で、近畿地方の総合大学として初めての取り組みになるという。

 無料化するのは大学入学共通テスト利用入試のA・B・C・D日程すべての入学検定料で、通常では10,000円となっている。全学部学科で併願できる。

 成績上位者は前年度新設した「KUAS未来奨学金」の対象となり、成績優秀者特別奨学金、またはスーパートップスカラシップ(A日程)の給付を受けられる。成績優秀者特別奨学金は授業料の全額または半額、スーパートップスカラシップは入学金・学費の全額をそれぞれ毎年(4年間)奨学金として給付が受けられる。さらにスーパートップスカラシップの場合は修学支援援助金として学期ごと(4年間)に60万円も給付される。

 大学入学共通テスト利用入試の入学検定料無料化は「KUAS未来奨学金」と同様に、電気機器メーカーのニデック(旧名称日本電産)創業者で、京都先端科学大学を運営する学校法人永守学園の永守重信理事長が経済的に厳しい状況にある受験生に学修機会を提供する目的で設置する。

 京都先端科学大学は京都市右京区と京都府亀岡市にキャンパスを置き、経済経営、人文、バイオ環境、健康医療、工学の5学部を持つ。2020年に、全ての授業を英語で学ぶEMI(English Medium Instruction)を日本で初めて取り入れた工学部を新設するなど、先進的な取り組みを行っている。

参考:【京都先端科学大学】京都先端科学大が大学入学共通テスト利用入試の入学検定料を完全無料化

大学ジャーナルオンライン編集部

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