大学入試センター試験に代わって2020年度から導入される大学入学共通テストについて、大学入試センターは思考力や表現力を試す問題作成の方向性を公表した。これに基づき、11月にプレテスト(試行調査)を行ったうえで、最終結論を2019年初めに明らかにする。

 大学入試センターによると、国語、数学は従来からのマークシート式に加え、記述式を導入する。国語の記述式問題はテキストの内容を把握、解釈することや要旨を端的にまとめ、分かりやすく記述することを求める。小問が3つあり、記述量は20~30字、40~50字、80~120字とする。

 数学は数学Ⅰで記述式を3問出題し、問題解決の方略を端的に記述させる内容とする。英語は民間試験を活用して「話す、書く」を測る一方、「読む、聞く」はマークシート式でも見ることにした。地理歴史、公民、物理、化学など他教科は多面的に考察する問題を出す。

 プレテストは2017年11月に全国の高校など1,889校の協力を得て第1回を実施したが、2018年11月に第2回を開催し、今回公表した方向性でスムーズに試験ができるかどうか検証を進める。分析結果の公表は2019年1~3月を予定している。
2回目のプレテストはセンター試験を実施するすべての会場を使い、高校2年生以上の計10万人程度が参加する予定。会場運営についてもあらためて検証する。

参考:【大学入試センター】「大学入学共通テスト」における問題作成の方向性等と本年11月に実施する試行調査(プレテスト)の趣旨について

大学ジャーナルオンライン編集部

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