各国を代表するアカデミーなどで構成する国際学術会議は総会で理事会選挙を行い、次期会長に日本学術会議連携会員の小谷元子東北大学副学長を選んだ。今期の財務担当副会長には、日本学術会議会員の白波瀬佐和子東京大学大学院人文社会系研究科教授が選ばれた。日本人が会長、副会長に選出されたのは、これが初めて。
日本学術会議によると、国際学術会議の理事会は任期3年の15人で構成される。今回の理事会選挙には各国アカデミーなどから推薦されるなどした59人が候補者になり、最終候補者リストに残った34人から選挙で14人が選出された。これにより、2018年の総会で次期会長に選出された1人を含め、今期の理事会メンバー15人がそろった。
小谷氏は今期、理事会メンバーとして活動したあと、2024年から3年間会長を務める。専門は数学・幾何学。国際数学連合の推薦で候補者となった。白波瀬氏は日本学術会議が推薦した。専門は社会学。
国際学術会議は2018年、自然科学系の国際科学会議と社会科学系の国際社会科学評議会が統合して誕生した世界最大の学術団体。140以上の国と地域のアカデミー、41の学術分野別団体で構成される。
国際科学会議では、1963年に当時の茅誠司日本学術会議会長が副会長、1999年に当時の吉川弘之日本学術会議会長が会長、2009年に当時の黒田玲子日本学術会議会員が副会長に就任している。
参考:【日本学術会議】国際学術会議(International Science Council (ISC))の次期会長に小谷元子連携会員が、副会長(財務担当)に白波瀬佐和子会員が選出されました。