国立大学協会は、1月に開催された経済財政諮問会議で人的資源大国の実現を目指す報告書が提出されたのを受け、将来の日本を担う若者に対する投資、研究開発費の拡大を進めるべきだとする声明を発表した。

 声明によると、長期的視野に立って日本の将来を展望すると、未来に向けた投資の拡充が不可欠とし、投資拡大が今後の「経済財政運営と改革の基本方針」や「概算要求に当たっての基本的な方針」に明確に反映されることを強く望むとしている。

 これに合わせ、各国立大学は現在進めている改革をいっそう加速し、地域と国の発展を支え、世界をリードする機能を高めるとともに、人的資源大国や政府の社会変革目標「Society5.0(※1)」の実現に向け、社会改革のエンジン役を果たしていくとした。

 1月の経済財政諮問会議では、「2030年展望と改革タスクフォース報告書」が提出され、未来に向けた大胆な資源配分のシフト、若い世代や教育人材、研究開発への投資拡大が提言された。

 有識者から提出された「経済財政諮問会議の今後の検討課題について」と題する資料でも、今後に取り組むべき重点課題のトップに教育など人材育成への資源配分強化が挙げられている。

※1  Society5.0 産業の生産性向上、新産業創出と、少子高齢化など社会課題解決の両立を目指した政府の社会変革目標。1月に閣議決定された「第5期科学技術基本計画」で使用されている

参考:【国立大学協会】経済財政諮問会議「2030年展望と改革タスクフォース報告書」に関する声明

大学ジャーナルオンライン編集部

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