文部科学省が展開する官民協働海外留学支援制度のトビタテ!留学ジャパンは、新型コロナウイルス感染症の拡大で2021年度まで延長しているが、派遣留学生として採用されたものの、まだ渡航できていない多くの学生等の留学を支援するため、2022年度にさらに延長されることが決まった。

 文科省によると、今回の延長は派遣留学生に採用されながら、留学できない状態が続いている日本人大学生、高校生を支援するためで、2022年度派遣に向けて新たに留学生を採用する予定はない。

 トビタテ!留学ジャパンは2020年度を目標に日本人留学生の数を倍増させる目的で2014年度にスタートした。2013年度に日本人留学生は大学生6万人、高校生3万人だったが、2018年度で大学生約11万5,000人となるなど順調な伸びを見せていた。

 しかし、新型コロナ感染症の拡大で2019年度から各国の入国制限が進み、派遣留学生に採用されたにもかかわらず、足止めを食らう大学生や高校生が相次ぐようになった。各国ともワクチン接種の拡大とともに、徐々に外国人留学生に対する門戸を開きつつあるものの、欧州で新型コロナ新規感染者の再拡大が続くなど、予断を許さない状況が続いている。

 このため、文科省はさらに期間を1年間延長してできるだけ多くの日本人大学生、高校生を海外に送り出すことを決めるとともに、今後の制度のあり方について検討に入っている。

参考:【トビタテ!留学ジャパン】「トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム」2022年度の対応について

大学ジャーナルオンライン編集部

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