結婚相手紹介サービスを提供する株式会社オーネットは、2022年に成人式を迎える新成人618名(男女各309名)を対象に「恋愛・結婚に関する意識調査」を実施した。新成人に対する恋愛・結婚に関する意識調査は今回で27回目。

 調査によると、「交際経験あり」は全体で61.4%。前年は2017年以降初めての50%代まで落ち込んだが、約5ポイント増えて2021年以前の数値にまで回復した。特に女性については前年58.2%まで減少したところから約6ポイント増加と大きく改善。コロナ禍が長く続く中でも、女性の方が交際に向けて積極的に行動したと考えられる。

 「現在交際している異性あり」は全体で29.3%と、2020年(29.6%)とほぼ同水準まで回復。しかし男女別で比較すると、女性は前年から約6ポイント増加しているものの、コロナ前の2020年の数値には届かず、完全には回復していない。男性は2020年に大きく落ち込んでから、回復傾向が続いている。

 1996年から2011年までは若者の草食化や恋愛離れが進み、「交際相手あり」と答えた割合は減少傾向が続いた。2011年3月の東日本大震災をきっかけに人とのつながりを求める気持ちが高まったためか、回復傾向に転じた。その後安定期を経て2021年はコロナにより一時的に減少したが、2022年はコロナが日常化したことで安定期の水準まで回復したと考えられる。

 現在交際している異性とどうやって知り合ったか聞くと、全体回答の1位「幼稚園~高校時代の知り合い」、2位「大学(専門学校)、大学院などの知り合い」、3位「ネット(SNS・アプリ)で知り合った」と続く。前年4位だったネットと前年3位のアルバイト先の知り合いが入れ替わった。コロナ禍で2020年から外出自粛が続き、大学の授業もオンラインになったりアルバイト先も休業となる中で、ネットでの出会いを求める人が増加したと考えられる。また、「SNSで知り合った異性との恋愛はあり」の回答は、全体48.5%で昨年(47.7%)とほぼ横ばい。一方で男性の回答は50.2%と過去5年で最も高かった。

 「将来結婚したい」と回答した人は全体で79%。1996年からの年次推移をみると2018年以降「結婚したい」新成人の割合が年々減少傾向にあり、2021年については過去最低の73.8%まで低下していた。しかし2022年についてはコロナ前の2020年の水準(79.1%)にまで回復する結果となった。結婚したい理由は、「好きな人と一緒にいたい」「子供がほしい」「家族がいると幸せ」が例年通り上位3項目を占めた。

 結婚を希望する年齢は、「25歳」が例年通り男女ともに最も割合が高く、25~30歳で結婚したい新成人が77%で、「25歳以降」希望の割合が昨年(80.7%)より3.7ポイント低下した。

 「結婚したら子供が欲しいか?」に対し「はい」と回答した人は全体で65.2%と、前年(61.7%)から3.5ポイント増加し2020年(65.9%)とほぼ同水準まで回復した。子供が欲しい割合は男女共に6割を超える結果となったが、20%以上が「わからない」と回答していることから、新成人の段階ではまだ子供を持つということについて想像できない人も多いと考えられる。

参考:【株式会社オーネット】2022年 「新成人の恋愛・結婚に関する意識調査」

大学ジャーナルオンライン編集部

大学ジャーナルオンライン編集部です。
大学や教育に対する知見・関心の高い編集スタッフにより記事執筆しています。