国立大学協会の永田恭介会長(筑波大学学長)はコロナ禍での海外からの留学生受け入れについて国民の理解を求める談話を発表した。新型コロナウイルスの感染拡大で留学生受け入れに懸念を持つ人がいるが、未来に向けた人材育成は絶え間なく続けなければならないとして理解を呼び掛けている。

 国大協によると、永田会長はコロナ禍で政府が外国人の新規入国を停止する方針を打ち出し、一定の入国緩和が示された国費留学生を除いて多くの留学生が日本へ入国できない事態が続いていると現状を説明した。

 さらに、2年前に日本の国立大学へ入学したものの、入国できないまま自国で遠隔授業を受けている留学生がいるほか、日本へ愛着を感じながらも入国緩和を待ちきれずに他国の大学へ進路を転換した留学生もいると入国規制に頭を悩ませている留学生の実態を報告した。

 そのうえで、待機している多くの留学生に入国緩和が実現しても、国立大学は政府の方針に従い、感染拡大の防止に努めると強調。具体策として空港からの移動時の専用バス使用、待機中の適切な見守り、陽性者が判明した場合の速やかで適切な隔離処理などを実施するとして、国民の理解を求めている。

参考:【国立大学協会】「国民の皆様へ 未来ある留学生の受け入れについて(お願い)(会長談話)」の公表について

大学ジャーナルオンライン編集部

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