文部科学省は大学間交流協定などに基づく日本人学生の1年未満の海外留学について、日本学生支援機構による支援を再開することを全国の国公私立大学、都道府県などに通知した。同時に大学が学生の安全確保に向けて留意すべき点も示している。

 文科省によると、日本学生支援機構の留学プログラムである「海外留学支援制度」(協定派遣型)、「トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム」については、留学先が新型コロナウイルスによる感染症危険情報レベル2(不要不急の渡航取り止め)、3(渡航中止勧告)であっても、奨学金の支給を再開する。

 対象となる留学は原則として4月以降の派遣プログラムとするが、トビタテは2021年度中の留学開始プログラムも対象に加える。

 文科省は新型コロナでストップしていた海外留学について、2020年11月に海外大学の学位取得を目指す留学、2021年6月に大学間交流協定などの基づく1年間の留学について日本学生支援機構の支援を再開している。

 その他の留学に関しては、感染症危険情報レベル2、3地域への渡航を再考するよう求めていたが、新たな変異株の登場で感染症の影響がさらに長期化しそうなうえ、終息を待っていると一度も留学機会を得られないまま卒業する学生が多数出ると考えられることから、1年未満の留学についても支援再開に踏み切った。

 大学に対しては、渡航先の感染状況や医療体制の確認、学生への感染症危険情報レベルの周知、新型コロナに対する不安から留学を希望しない学生への代替措置実施を求めている。

参考:【文部科学省】日本人学生の1年未満の海外留学について(周知)(PDF)

大学ジャーナルオンライン編集部

大学ジャーナルオンライン編集部です。
大学や教育に対する知見・関心の高い編集スタッフにより記事執筆しています。