高校生とその保護者の会話がコロナ禍で増えていることが、リクルートと全国高等学校PTA連合会の共同調査で分かった。高校生の進路に関する保護者の態度は干渉や無関心が減り、高校生が「ちょうどいい」と感じるケースが70%を超えて過去最大になっている。

 調査は2021年9~10月、東京都、北海道と山形、茨城、新潟、三重、和歌山、島根、沖縄の7県に住む高校2年生とその保護者を対象に学校を通じて手渡した質問用紙、ウェブ画面から回答してもらう方式で実施し、高校生1,815人、保護者1,529人から回答を得た。

 それによると、新型コロナウイルス感染症の影響で親子の会話が「増えた」と答えたのは、高校生、保護者とも29%を数えた。「減った」と回答したのは、高校生3%、保護者2%で、おうち時間の増加が親子の会話を増やしていることが浮き彫りになった。

 増えた会話の内容で多かったのは、社会や政治の話、将来や進路の話、心や健康の話。高校生が感じる進路選択に関する保護者の態度は「干渉しすぎる」「やや干渉する」と答えたのが2年前の前回調査より8ポイント、「やや無関心」「無関心すぎる」との回答が0.3ポイント減少したのに対し、「ちょうどいい」と答えた高校生が8ポイント増えて70%を超え、過去最高になった。

 リクルート「キャリアガイダンス」の赤土豪一編集長は「新型コロナがもたらした社会的インパクトを目の当たりにし、社会の価値観やあり方がどう変わるか分からないという意識が働いているのではないか」と分析している。

参考:【リクルート】コロナ禍で親子の会話が増加傾向、話題も多様化する中 進路選択への保護者の関わりを「ちょうどいい」と感じる高校生が7割を超え過去最大に(PDF)

大学ジャーナルオンライン編集部

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