筑波大学(茨木県つくば市)社会・国際学群の「全米模擬国連大会派遣団」が、2017年11月3~5日に米国ワシントンDCにて開催された全米模擬国連大会において、前年に引き続き2つの賞を受賞した。社会学類4年次Oinam Maggiさん、国際総合学類3年次Maarten van der Plasさんがベストポジションペーパー賞、団体としては特別賞を獲得した。
筑波大学の派遣団は、フィリピンの代表団として総会(GA1)、国際連合貿易開発会議(UNCTAD)、国際原子力機関(IAEA)、国際環境総会(UNEA)の委員会にそれぞれ属し、世界中から集まる学生たちと様々な国際問題について議論。大会開催中の3日間は、多様なバックグラウンドを持つ学生たちが協力しながら、多国籍企業の社会的責任、小型武器の不正取引、海洋保全など、様々な問題の解決策を提案した。
模擬国連とは、1927年にアメリカ合衆国ハーバード大学で創設された「模擬国際連盟」が起源。国際連合での会議を想定し、1人が1国の大使を担当して会議に臨み、外交戦略を立てながら利害関係の異なる他国の大使と交渉する。意見の中で共通項を探しながら、対立点を洗い出し、合意形成して、最後に言語化して決議案という形にまとめていく。情報収取やリサーチ、会議に臨む際の他国との外交交渉を必要とするため、単なるディスカッションのみに終わらないのが特徴だ。
現在では米国や欧州を中心に20万人以上の大学生や高校生が、授業や課外活動の一環として模擬国連に参加している。また、世界35ヶ国で年間400以上の模擬国連会議が開催されているが、なかでも全米大会は最大規模。この全米大会に筑波大学は2013年に活動を開始して以来、毎年出場している。