恋愛が大学受験の障害になるとよくいわれるが、受験期間に男女交際していた人の大学合格率が交際していない人と大差のないことが、大手予備校河合塾の調査で分かった。恋人の存在がモチベーションや気分転換につながったとみられる。
調査は全国の大学生600人を対象に2017年11~12月にインターネットを通じて実施した。内訳は文系、理系の男女それぞれ150人ずつ。
それによると、大学受験期間に交際していた人は16.8%で、合格率は71%だった。これに対し、交際していなかった人の合格率は70%。実態は交際の有無にほとんど左右されていなかった。河合塾では「恋愛が受験勉強の障害ではなさそうだ」とみている。
受験生と親との関係では、親が受験会場へ付き添ったケースが全体の22.2%に達した。付き添いを受けた受験生の69.9%が「安心した」、41.4%が「落ち着いた」と答え、全体に付き添いに好意的な声が多かった。男女別では付き添いを受けるのは女性が多く、理系女子は34.7%に及んでいる。
受験中に親にしてもらってうれしかったことは、「普段と変わらず接してくれた」が最も多く62.8%。「受験する大学を自分で決めさせてくれた」の29.8%、「余計な口出しをせず、いつも信頼してくれた」の28.7%が続く。
河合塾は「普段は子どもを静かに見守り、必要なときにサポートするぐらいの距離感で接するべきではないか」としている。