東京大学大学院教育学研究科とナチュラルスマイルジャパン(東京、松本理寿輝社長)が運営する「まちの保育園・こども園」が、保育や幼児教育の実践、研究に共同で取り組む交流連携協定を結んだ。
調印式は東京大学で開かれ、小玉重夫東京大学大学院教育学研究科長とナチュラルスマイルジャパンの松本社長が協定書に調印し、今後の取り組みについて決意を述べた。
これに先立ち、協定締結を記念したシンポジウムが本郷キャンパスの伊藤謝恩ホールであり、世界で最も有名な幼児教育施設であるイタリアのディアーナ幼児学校で教師として47年間勤め、現在はレッジョ・エミリア市のドキュメンテーション長を務めるマリーナ・カスタネッティさんが記念講演、小玉科長、松本社長らを交えて幼児教育について意見交換した。
東京大学では「東京大学ビジョン 2020」として「卓越性と多様性の相互連関」を基本理念として掲げ、市民社会との協働による新たな価値創造に立脚した市民的公共性の担い手として、自らの役割を再定義していくとしている。
大学院教育学研究科では、発達保育実践政策学センターを設立し、養育・保育の質の保障と向上に関わる様々な課題の解決に向けて、統合的な研究を行っている。
まちの保育園・こども園は東京都渋谷区の都立代々木公園内に認定こども園の「まちのこども園代々木公園」を開園。園と地域を結ぶ専任職員のコミュニティーコーディネーターを配置し、コミュニティスペースやカフェを地域に開かれた場所として併設している。
今後、東京大学とまちの保育園・こども園は、保育実践の高度化やまちのこども園代々木公園で保育と幼児教育に関する展示スペースの設置、子育てや保育にかかわる専門職の職能開発などを進める。