2016年度の大学生の年間学費と生活費の合計額が188万4,200円に上り、前回の2014年度調査に比べて2万2,100円増えていることが、日本学生支援機構の学生生活調査で明らかになった。学費は減少しているものの、生活費の上昇が響いた。

調査は2016年11月、全国の大学学部学生、短期大学生、大学院生を対象に実施し、4万4,169人から回答を得た。
それによると、大学昼間部学部学生の学費と生活費の合計額188万4,200円は、前回調査に比べて学費が1,900円減ったものの、生活費が2万4,000円増えた。居住形態別にみると、昼間部学部学生の生活費は、私立の下宿生が国立の自宅通学者の2.29倍となり、私立の負担の大きさがあらためて浮き彫りになっている。

 学生の収入額は平均196万5,900円で、前回より5,500円減った。内訳は仕送りなど家庭からの給付が60.1%、奨学金が19.6%、アルバイトが18.1%。前回より家庭からの給付と奨学金が減り、アルバイトが増加している。
アルバイトに従事している学生は83.6%と前回より10.4ポイント増えていることから、働かないと学生生活を送れない苦しい状況の学生が増えていることがうかがえた。

 日本学生支援機構などから何らかの奨学金を得ている学生は、昼間部学部学生で前回より2.4%減の48.9%になるなど、すべての学校区分で前回と同様に減少している。

 学生を持つ家庭の年間収入額は、大学が0.7%増の830万円、修士課程が5.6%増の835万円、博士課程が0.4%増の737万円と増えた一方、短大が5.9%減の619万円、専門職学位課程が0.6%減の794万円と低下している。

参考:【日本学生支援機構】「平成28年度学生生活調査」結果の公表

大学ジャーナルオンライン編集部

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