全国大学生活協同組合連合会は、2017年10~11月、全国の国公立および私立大学の学部学生を対象に、学生の経済状況や就職、日常生活に関する「第53回学生生活実態調査」を実施。その結果を公表した。

 調査によると、下宿生の収入合計は123,890円。2016年に比べ3,070円増加。「仕送り」も72,980円と2,370円増加している。「アルバイト」収入は28,770円で、1970年以降最も高い金額となった。一方で、「奨学金」は、20,190円と1,070円減り、3年連続で減少している。

 貯金の目的は、「旅行などのレジャー」33.5%、「将来への蓄え」32.1%、「予備の生活費」29.9%(自宅生21.9%・下宿生36.7%)と続く。「貯金をしていない」は全体で20.9%と、2009年にこの設問の調査を始めて以来最も低かった。貯金の目的は2015年から「運転免許取得」、「大学納付金」、「特に目的はない」以外で増加するなど多岐にわたっており、貯金に対して前向きな傾向が見られた。

 現在の暮らしを「楽」(「大変楽」+「楽な方」)と感じる学生は55.6%(自宅生58.2%・下宿生54.0%・寮生42.8%)で、経年で比較できる1980年以降最も高くなるなど、学生たちの暮らし向きは最も楽観的な数値になった。

 日常生活については、授業時間を除く予習復習などの勉強時間は2016年と比べ、1日3.2分減少。読書に関しては、1日まったく読書をしない読書時間「0」は53.1%と半数超えし、平均時間も23.6分と2016年に比べ0.8分減少。3年連続の減少となった。「120分以上」は、2004年から4.5%~7.5%を推移し、「0」が4割を超えた2013年以降も5%以上を継続。長時間読書する層が引き続き存在することにより、有額平均(読む人の平均)は51.1分と、2016年に比べ2.5分伸長した。

 第53回学生生活実態調査は75大学生協が参加、18,999名から協力を得たが、公表した数値は、経年での変化をより正確に見るために、毎年指定している30大学生協で回収した10,021名の平均値とした。

参考:【全国大学生活協同組合連合会】第53回学生生活実態調査の概要報告

大学ジャーナルオンライン編集部

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