第一線の研究者が世界中から集う世界トップレベル研究拠点プログラム(WPI)の2018年度新規公募で、京都大学、大阪大学など大学、公的研究機関合わせて13機関が応募したことが、文部科学省のまとめで分かった。3次にわたる審査を経て2機関を選定、2018年10月から事業に入る。

 文科省によると、応募したのは国立大学から北海道、東北、山形、信州、京都、大阪、岡山、広島の8校、私立大学から北里、早稲田の2校、公的研究機関から量子科学技術研究開発機構、理化学研究所、海洋研究開発機構の3機関。

 このうち、京都大学は「構成的ヒト生物学研究拠点」、大阪大学は「1分子操作フロンティア研究センター」、量子科学技術研究開発機構は「量子生命科学プロジェクト」を提案している。

 募集対象は基礎研究分野で異分野を融合させ、将来の重要な学問分野創造が期待される研究領域の拠点で、支援期間は原則として10年。採択する拠点には世界最高水準の研究とともに、国際的な研究環境の実現、融合領域の創出などを求める。

 WPIには2007年度採択の東京大学「カブリ数物連携宇宙研究機構」、2010年採択の九州大学「カーボンニュートラル・エネルギー国際研究所」、2012年採択の東京工業大学「地球生命研究所」、筑波大学「国際統合睡眠医科学研究機構」、名古屋大学「トランスフォーマティブ生命分子研究所」、2017年度採択の金沢大学「ナノ生命科学研究所」、東京大学「ニューロインテリジェンス国際研究機構」の7拠点がある。

 このうち、東京大学「カブリ数物連携宇宙研究機構」は10年の支援期間終了後、5年間の延長が認められたが、九州大学「カーボンニュートラル・エネルギー国際研究所」は延長が認められなかった。

参考:【文部科学省】「平成30年度世界トップレベル研究拠点プログラム(WPI)の応募状況について」
「世界トップレベル研究拠点プログラム(WPI)」平成28年度フォローアップ結果について

大学ジャーナルオンライン編集部

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