文部科学省が実施した大学への飛び入学者を対象とする初めての高卒認定審査で、全国の9人が出願し、全員が合格した。飛び入学者が大学を中退して進路変更しようとする際、高卒扱いにならなかったのを救済するための新制度で、文科省は飛び入学の活用推進に役立つと期待している。

 文科省によると、これまでの飛び入学制度は高校を中退して大学へ進学することになっているにもかかわらず、高卒認定がされず、大学を中退して進路を変更しようとするときに資格試験や就職の妨げになることがあった。

 これを救済するために、2022年度から新設されたのが飛び入学者対象の高卒程度認定審査。高校で50単位以上、大学で16単位以上を修得し、修得単位に著しい分野の偏りがないことを条件に高校、大学関係者らで構成する審査委員会の意見を聞き、文科省が認定する。第1回となる審査には9人が出願して全員が合格した。合格者には文科省から合格証書が送られている。

 大学への飛び入学者は2022年5月現在で全国151人。文科省は新たなイノベーションを創出し、国際的に活躍できる人材を育てるため、飛び入学制度の活用を呼び掛けている。

参考:【文部科学省】令和4年度高等学校卒業程度認定審査の実施結果(PDF)

大学ジャーナルオンライン編集部

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