文部科学省は大学への飛び入学者を対象とする高卒認定制度の運用に入り、11月から審査を始める。新しいイノベーションを創出し、国際的に活躍する人材を育成するため、飛び入学制度の活用を促すのが目的で、認定審査の出願は11月4日まで受け付ける。

 文科省によると、高卒認定の審査は出願書類で行い、出願者の大学での単位修得状況を見て高校卒業者と同等以上の学力を持つかどうかを文部科学大臣が判定する。2023年1月末ごろに審査結果を出願者に送る予定で、合格者には合格証書が届く。

 今後、審査は初夏と年末の計2回行う計画。高校で50単位以上、飛び入学した大学で16単位以上修得し、修得単位の分野に著しい偏りがないことが認定基準となる。

 飛び入学は特定分野で優れた資質を持つ生徒が高校を卒業しなくても大学へ入学できる制度。2021年5月時点の累計で144人が大学に飛び入学している。

 しかし、飛び入学者は一般に高校を中退して大学へ入学しており、進路を見直して大学を中退すれば高校卒業資格がないために就職や資格試験で不利な扱いになることがある。文科省は飛び入学が増えないのはこのためとみて、高卒認定で飛び入学の学生をサポートする。

参考:【文部科学省】高等学校卒業程度認定審査

大学ジャーナルオンライン編集部

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