株式会社SHIBUYA109エンタテイメントが運営する若者マーケティング機関『SHIBUYA109 lab.』は、15~24歳のZ世代を対象に、外部調査パネルによるWEB調査(回答者数410名)とSHIBUYA109 lab.独自ネットワークによるインタビュー(回答者数8名)から「Z世代の海外に関する意識調査」を行った。

 調査によると、Z世代の中で、コロナ禍以降、海外旅行に「既に行った」あるいは「具体的な(旅行の)予定がある」と回答したのは全体の8.6%。いまだ海外旅行に行く予定のないZ世代が91.5%となった。その中でも、海外旅行に「今は行きたいとは思わない(いつかは行こうと思う)」「これからもずっと海外旅行には興味がないと思う」と回答したのは、合計48.8%だった。ただし具体的な国・地域名をあげて「旅行先として行きたい国」を聞いてみると、平均8.5個の国名がチェックされており、ハワイ(37.3%)、フランス(30.7%)、イタリア・アメリカ本州(30.5%)が上位にあがった。

 海外留学について聞くと、海外留学の意向が無い(「海外留学について考えたことはなかった」、または、「留学は全くしたくない」)若者世代は57.5%と半数以上。また、「興味はあるが現実的には難しいと思う」という回答は21.2%だった。

 海外留学に行きたい理由としては、「言語を習得するため」45.0%、「将来のキャリアのため」36.1%、「その国の文化を学習・体験するため」29.3%という回答があがった。一方、海外留学に行きたくない理由を聞いてみると、「経済的に厳しいから」36.2%、「語学力に不安があるから」30.0%、「治安に不安があるから」28.8%となり、特に「(海外留学に)興味はあるが現実的には厳しいと思う」と回答した層に関しては「経済的に厳しいから」54.0%、「語学力に不安があるから」46.0%といった回答が多く、経済的理由と、基礎的な語学力の低さがハードルになっているようだ。

 海外の良いと思うところを聞くと「建物や景観」54.9%、「独自の文化や芸術など」41.2%、「エンターテイメント性の高さ」40.5%、「経済力・経済政策」38.8%、悪いところは「治安」51.5%、「衛生面」41.7%、「商品やサービスの質」14.9%。それに対し、日本の良いところは、「治安」80.5%、「食べ物」78.5%、「衛生面」69.0%と、海外の悪いところの正反対の要素が上位にあがった。実際に、「自分の国に誇りを感じる」という問いに「あてはまる」と回答したのは68.1%にのぼった。

 グループインタビューでも、「安全で綺麗で暮らしやすい。人もすごく優しい」「安全でポテンシャルがあるし、良いものをつくっているので、もっと発信すればいいのに。勿体ないと思う」など日本を誇りに思っている姿が見られた。一方、悪いところを聞いてみると「経済力・経済政策」34.4%、「教育の制度やシステム」27.1%、「環境・社会課題への意識」24.4%、「人権への意識」23.2%、「社会福祉制度」21.7%が上位でとなり、社会制度に不安をいだいていることがわかった。

参考:【SHIBUYA109 lab.】Z世代の海外に関する意識調査

大学ジャーナルオンライン編集部

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